これから警備員として働きたいと考えると、いくつも疑問がありますよね。働く前にはそんな疑問を1つひとつ解決しておくことで、いざ働き始めた後に仕事を続けやすくなるのではないでしょうか。今回は警備員志望の方が抱く疑問の1つとして、繁忙期についてご説明していきます。
警備の仕事に繁忙期はあるの?
警備の仕事には、イベントの際の警備、工事現場の警備など様々な仕事があります。イベントや工事が増えれば当然、警備の仕事も増えますから、警備員にも繁忙期があるということが分かりますね。ただし、警備員の繁忙期は明確には決まっておらず、他の仕事のように商戦は年末年始とお盆だから、その前後が忙しいなどと一概に言えるわけではありません。イベントの警備ならイベントの多い時期が繁忙期となりますし、工事現場の警備なら工事の多い時期が繁忙期となります。
また、警備する対象となるものによっては繁忙期がこれといってないところもあります。例えば、マンションなどの場合は繁忙期がありません。というのも、マンションでは人の出入りする数は1年を通して変わるわけではありませんから、時季によって忙しくなることがない、つまり繁忙期も閑散期もないのです。
工事現場の警備の繁忙期は年末と年度末
工事現場で働く警備員には繁忙期があり、11月から3月にかけて忙しくなっていきます。この時季になると工事しているのをよく見かけませんか?年末や年度末には朝も夜も工事していますよね。有名な話ですが、年末や年度末になると国や地方自治体などが予算を消化するために、公共事業が増えていきます。それによって工事が増え、伴って工事現場での警備の仕事が増えるのです。
しかしその一方で、新しい年度が始まる4月には国や地方自治体の予算が決まっておらず、工事の件数が少なくなる傾向にあります。4月からゴールデンウイーク明けくらいまでは、閑散期となっています。
リゾート地の警備はリゾートのシーズンが繁忙期になる
警備業務にはリゾート地の警備もあります。リゾート地の警備が忙しくなるのは、もうお分かりのように、そのリゾートがシーズンを迎える期間です。例えば、スキーやスノーボードなどを楽しむ雪山の警備であれば、繁忙期は11月~3月にかけてです。一方、海やプールの警備であれば、7月~8月が繁忙期となります。
商業施設やテーマパークは長期休暇の時季が繁忙期
デパートやショッピングセンターなどの商業施設、それからテーマパークの場合、家族連れなどの利用が増える学生の長期休暇の期間が繁忙期となります。具体的には、年末年始の冬休み、3月末の春休み、7月~8月にかけての夏休みが挙げられます。この期間に短めの繁忙期を迎えることとなります。
繁忙期には残業や勤務日数が増える
どんな職業でも繁忙期には人が足りなくなり、残業が増えたり勤務日数が増えたりします。警備業務に関しても同様です。繁忙期には残業や勤務日数が増えることもあります。また、商業施設やテーマパークでは繁忙期にだけ営業時間が延びることもあり、警備業務もそれに合わせて延びる可能性が高くなります。
そうなると気になるのが給与。歩合給を採用している警備会社では、残業や勤務日数が増えればその分だけ給与が増えます。ただ、警備会社の多くは変形労働時間制を採用しているところも多くあることは知っておきましょう。
変形労働時間制とは
変形労働時間制とは、繁忙期に労働時間を増やし、閑散期に労働時間を減らすことで、忙しいときもそうでないときも給料を一定にする制度のことです。繁忙期と閑散期の落差の大きい工事現場にはフィットした労働形態ですね。変形労働時間制について詳しくは「警備員なら知っておきたい『変形労働時間制』という働き方」をご参照ください。
警備員の忙しい期間は、何を警備する仕事なのかによって異なります。これから警備員として働こうと考えている方は、自分が何を警備するのかを知り、その繁忙期がいつになるのか知っておくと、その後の計画を立てやすいでしょう。今回学んだ警備員の繁忙期を、仕事を探す際の1つの基準として役立ててみてはいかがでしょうか。