警備業界が現在、一番苦労している点が人材確保にあります。
今までの警備業界は、男性中心が主流でした。
しかし、2020年東京オリンピックに向けて「人材確保」及び「育成」は必要不可欠で、一番の課題となっています。
そこで、警備業界も視野を広げ女性の人材を確保するため、日夜しのぎを削っています。
とは言うものの、警備員の仕事は当務勤務や夜勤など、女性にとって働きにくい環境であるのも事実です。
そこで、今回は女性でも働きやすい環境はどこか?
警備業界が取り組んでいる女性でも働きやすい環境作りをご紹介します。
警備員の休憩事情とは?
女性の方が仕事を続ける上でもっとも重視するところはどこでしょうか。1つは、勤務シフト、2つ目に職場環境、これに尽きるのではないでしょうか。
まず、警備員の働く環境を知ろう!ということで、警備員の休憩事情をご紹介します。
警備員のイメージは、建物内で立っていたり、見回りをしていたり、誘導していたりと、常に働いているイメージですが、仕事にメリハリをつけるため、必ず休憩をとります。
警備員の仕事は、サラリーマンなどと違い、頻繁に現場が変わることがあるため、現場によって休憩の取り方も変わってきます。また、警備の業種によっても休憩の仕方はさまざまです。
それでは、警備の業種別に詳しくみていきましょう。
◎施設警備
現場によって違いはありますが、ほとんどの場所に防災センターがあり、防災センター内に休憩室が完備されています。
先ほど、現場によって違いがあるとご説明しましたが、防災センターは全ての施設にあるものではありません。では、どの現場に多いのでしょうか。
それは、
・大きなビル(オフィスビル、高層マンション等)
・複合施設(デパート、百貨店等)
・空港
・公共施設
以上の施設になります。
小さなスーパーなどには防災センターがない可能性があるので、警備員の休憩室が別途用意されている可能性は低いと言えます。
交通誘導警備
交通誘導警備では、よく道端で休憩している警備員を見かけますが、これも現場によって違うようです。
まず、交通誘導には主に「土木現場」と「建築現場」の2種類があげられます。
建築現場には、たたみ2~3畳程度の休憩室が完備されているところが多いです。しかし、土木現場には、休憩室がなく、道端やコンビニなどで休憩している警備員が多いのが事実です。
土木の現場で女性警備員をあまり見かけないのは、その辺りにも理由があるのかもしれませんね。
雑踏警備
雑踏警備の現場は主に、アミューズメントパークやイベントが多く行われるドーム・スタジアム系になります。
雑踏警備の場合は、イベント系が多いのが特徴で、休憩時間もそれによって変わってきます。
警備員の休憩室というわけではないですが、休憩室は完備されている施設が多いので、ゆっくり休憩をとることが可能です。
イベント警備などは、女性の方もたまに見かけることもありますので、比較的環境に配慮されている警備といってもいいでしょう。
また、現場が駐車場(立体や一般等)の場合は、倉庫が休憩室を兼任している場合もありますので、比較的休憩がきちんととれる可能性が高いでしょう。
鉄道警備
鉄道警備は、JRや地下鉄、私鉄などの警備を指します。
警備員は見かけるけど、どこで休憩しているか考える方は少ないのではないでしょうか。
一般的にJRや地下鉄、私鉄の休憩スペースは、改札横の駅員がいる場所の奥(横や裏)にありますので、そこで休憩をとります。
貴重品輸送警備
貴重品輸送警備の働き方は警備業界としては特徴的でして、
朝、警備会社に出勤します。
↓
複数名で、定められた時間に各取引先に貴重品を回収しに行きます。その時、必ず車で移動します。
↓
1日のスケジュールが終わったら、警備会社に報告などを行います。
そして、帰宅という流れになります。
警備業界の中では「移動する」ということが少ないので、特徴的と言いましたが、一般企業の営業マンのような流れに近いので、予想がつきやすいと思います。
休憩時間が決まっていないので、貴重品輸送の警備員のみなさんは各自でスケジュールを決めて、車内で休憩をとっているようです。
機械警備
機械警備は、もっとも特殊で休憩時間も場所も決まっていません。
スケジュールも何パターンもあり、警備会社に出社し、そこから車で担当エリアを巡回する日もあれば、待機することもあります。
また、取引先から依頼があった場合は、すぐ取引先に向かうなど、もっともスケジュールパターンが読めない警備職種です。
機械警備の警備員のみなさんは、日々のスケジュールによって、変動するので、それに合わせて休憩をとっているようです。もちろん、その日によって休憩場所も違ってくるということになります。
警備業界の環境変化について
冒頭でも触れましたが、警備業界はもともと男性社会で今もその風潮は極めて高いと言われています。
ですが、警備業界も近年では「人材確保」という大きな課題も抱えているため、人材の採用幅も今まで通りというわけにもいかなくなってきています。
警備の職種にもよりますが、昔の警備業界は、休憩スペースをわざわざ作る現場が少なく、警備員も各自思考錯誤して休んでいましたが、最近では、各現場でも休憩室を設けるなど、現場環境をよくする動きが増えてきました。
やはり、人材確保するには環境も整っていないと、なかなか人は定着しなくなってきます。
今回ご紹介したのは、警備業界の働く環境の小さな第一歩です。
大手の警備会社は、すでに色々な受け入れ体制をとっているようですが、中小の警備会社の場合は、まだまだ課題が大きいようです。
今回は、働く環境の中でも「休憩」にフォーカスしてみました。
求人内にも、「休憩あり」と記載ありますが、警備の職種や現場によって休憩室がない場所もあるので、警備員を始めようとお考えの方は、現場や職種にも少しこだわって探すといいかもしれません。ぜひ、ご参考ください!