警備員の仕事について「誰でもできる」というイメージをお持ちの方はいませんでしょうか。実は、専門性を高めてくれる資格があります。それが警備業務検定です。より仕事の幅が広がり、給与も上がる可能性がある警備業務検定について紹介します。
警備業務検定とは、警備業務に関し一定以上の知識および技能を有することを公的に認定する資格です。現場によってはこの資格を持っていないと、警備員として就業できない場合があります。
より難易度の高い警備業務に臨むのであれば、取得するのがおすすめです。警備業務検定は全部で6種類あり、それぞれ1級と2級があります。現場や仕事内容によって、必要とされる業務検定の種類は異なります。
6種類ある警備業務検定の特徴をそれぞれ紹介します。施設警備業務、交通誘導警備業務、雑踏警備業務が案件として多い警備業務ですが、他の業務の資格も取得しておけば仕事の幅が広がるでしょう。
■施設警備業務検定
施設の破壊等の事故を防ぎ、警戒するための知識と能力があることを認定する検定です。
■交通誘導警備業務検定
工事現場や事故の危険がある場所などで、事故を防ぎ、警戒するための知識と能力があることを認定する検定です。
■雑踏警備業務検定
混雑していて人の接触や転倒の危険がある場所で、事故を防ぎ、警戒するための知識と能力があることを認定する検定です。
■貴重品運搬警備業務検定
現金や貴金属、有価証券、美術品などを運搬する際に、事故を防ぎ、盗難を警戒するための知識や能力があることを認定する検定です。
■核燃料輸送警備業務検定
核燃料を運搬中に、事故を防ぎ、盗難を警戒するための知識や能力があることを認定する検定です。
■空港保安警備業務検定
航空機の事故や強奪の危険性がある物品の持ち込みを防止するための、知識や能力があることを認定する検定です。資格取得者は主に空港のX線透視装置の設置されている現場に配置されます。
それぞれの検定には1級と2級があります。1級を受験するためには、2級を取得してから1年以上、その資格を必要とする現場で働いた実績が必要です。検定の受験方法には直接検定と特別講習があります。
直接検定は都道府県の公安委員会が実施する検定試験を受験する方法です。難易度が高く合格者は全体の2~4割程度です。
特別講習は警備人材育成センターが実施する資格取得を支援する講習会です。これを受験することで、公安委員会が実施する直接検定を実施しなくても検定の合格認定を受けることができます。講習内で実施される実技試験と筆記試験を合格する必要があります。特別講習を受講すれば7~9割程度が合格します。
資格を取得することで入れる現場の種類が増え、収入アップにつながります。以前は警備員というと日雇い労務者のイメージが強く、誰でもできる仕事といったイメージを持っている方もいました。
しかし、各現場にコンプライアンスの姿勢が求められるようになり、警備員にもよりスキルや知識の向上が求められています。資格を取得しておくことで警備員としての価値が高まるため、積極的に取得を目指しましょう。